新しさと古さが融合したショベルらしいチョッパー
カスタムやチョッパーには、それぞれの人にそれぞれの楽しみ方があります。
ですが、そうは言ってもメーカー製そのままでは満足せず、ビルダーの技術やオーナーの思い入れによって、どこにもないたった1台のバイクになるということこそ、カスタムやチョッパーの本来の意義だということは覚えておきたいものです。
ただ、実際にカスタムされたマシンを見た時に、個性の追求をしているマシンに対して、そういった行為は無粋であると思いつつも、私達はついつい分かりやすくするためのジャンル分けをしてしまいます。
今回ベースとしたのは、1975年式のハーレーダビッドソンFXですが、フレームは換装されてV-TWIN製のハードテールとなっています。
足まわりや外装も一新されており、フルカスタムされてストックの面影が見られないくらいです。
フューエルタンクの高さから、かなり細かい部分にまでこだわり抜いて仕上げられたシルエットは、かなりシンプルかつ美しいものですが、オールドスクールのオーソドックスなチョッパーではけしてなく、前後のホイールが19インチ/18インチ、リアのリム幅が3.50となっています。
ハードテールなだけでなく、軽快に走りを楽しむことができるのはPM製ブレーキのおかげでもあります。
ミッドステップと低めになったハンドルバーのライディングポジションは、オーナーの体格に合わせているからこそです。
こういったスタイリングも大切にしつつ、走りの要素についても重要視していることは、仕上がりを見ればよく分かります。
ドラッグテイストでもなく、オールドスクールでもない、世界でこのマシンたった1台にしかない、そんなオリジナリティを持っているところは、まさにチョッパーと言えるでしょう。
シルエットはオールドスクールテイストでありながら、前後の足まわりは華奢になっており、走りを重視していることがよく分かります。
外装も低く構えている独特のセットアップとなっていて、細かい部分まで抜かりなく手が入れられています。
見どころたっぷりの1台と言えます。
ハーレーダビッドソンFXのカスタマイズ詳細
H-D純正のフロントフォークが使われているのですが、走りの質を高くするためにFXのストックと比べ、太いものを選択しています。
フューエルタンクはショップによるワンオフ製の分割式で、スポーティーな印象にするため、マウントは低くされています。
ベースとした75年式のショベルヘッドにS&SBのキャブを使ったことで、マシンのアクセントに無骨さが加わりました。
ショップによってワンオフされたパーツには、フットコントロールも含まれており、マシンの高級感が増しているのは、金属の質感が上手く活かされているからです。
ワンオフ製のジョッキーシフトのデザインが、クラッチペダルと統一されているのもポイントで、マシンの完成度をより高くするのに貢献しています。
リベットやリブなどにも、あえて同じカラーを使っているリアフェンダーは、見れば見るほどにこだわりが感じられる秀逸なディテールとなっています。